1927年(昭和2)富山県砺波市生まれの日本画家。
1946年に開催された第1回富山県展で富山市長賞を受賞し、画家になることを決心する。1949年に安嶋雨晶の紹介で西山翠嶂の青甲社に入門する。国内外の雄大な風景を取材し、黒色を主体とする画面の中に、大自然の沸き立つ生命観をダイナミックに表した日本画で高い評価を得て、菊華賞や文部大臣賞等、数々の受賞を重ねる。
1988年に日展を脱会してからは、水墨が基調の幽玄の画趣深い山水画へと新境地を開く。
墨によって中国桂林・黄山のシリーズを展開し、日本人初の個展を中国で開催して成功をおさめた。その後、再び日本の風景に取り組むようになり、九州・島原の普賢岳などを描いている。
現在、彼は独自の山水画によって、日本画壇の最前線に立っていると言える。
主な作品に、「港が見える」、「裏街」、「火口原」、「沼」、「遙」、近江八景の連作等がある。