カシニョール(ジャン・ピエール=カシニョール、Jean Pierre Cassigneul)は1935年7月13日にフランス・パリで生まれた画家である。
1952年パリのルシー・クロッグ画廊にて初の個展を開いた後にシャルパンティエ・アカデミー校やパリ美術大学に在学しながら活動し、フランス美術界に於いてフォービズム・キュビズムを育てるなど20世紀美術界の発展に貢献したサロン・ドートンヌの会員に推挙される。
カシニョールと言えばエレガントでスリムな女性が主なモチーフである。つばの広い帽子をかぶっている作品も多く見られる。手には花束、もしくは背景に咲き誇る花々、画面いっぱいに広がる緑の木立など、パリを舞台に描き出されるそれらは非常に繊細かつ優美で、どこかノスタルジックな印象を与える。ニューヨークや東京、横浜、名古屋などでも展覧会が開催され、国際的に人気を得ている。日本では特に女性のファンが多く、数度に渡る来日で黒柳徹子氏と知り合い、彼女の肖像画も描いた。
油絵のみならず水彩、リトグラフ、タペストリーなども手掛け、ボリショイ・バレエ団の衣装デザイン及び舞台美術を担当するなど新しい方面での活動も精力的に行っている。